「共感」か!?「同調」か!?

「共感」って大事ですね。

 
お相手とどんだけ「共感」できるかで、親密度が決まると思います。
 
「共感」とは、広辞苑によると
 
「他人の体験する感情や心的状態、あるいは人の主張などを、自分も全く同じように感じたり理解したりすること」
 
とあります。よく使う言葉ですが、意味をちゃんと考えると、簡単なことではないですね。
 
ひとつのことについて、他人と同じように感じたり、同じ感想を持つって、実はかなり難しいです。
 
今のテーマでいうと、世間では「侍ジャパンWBC優勝」「桜が満開」ですかね。メディアでも職場でもその話題で盛り上がってますが、いずれも他人と話は合わせられますが、「共感」とは違うのです。強いていうと「同調」はできる……ということでしょうか。
 
野球を半世紀に渡って見続けているコアなファンから見れば、「大谷くんが〜……」「ダルビッシュが〜……」と盛り上がっていても、みんなテレビで言ってることを繰り返しているだけに聞こえます。
 
テレビでテロップつきでリピートしてるコメントを「共通プロトコル」として言っていれば、他人と「同調」できる……という安心感を持てるわけです。
 
ぼくが独自の思いとして「宇田川くんが〜……」「山崎颯一郎くんが〜……」って言ったところで、WBCブームに狂騒してる人たちの99.9%は「共感」はおろか「同調」すらしないでしょう。
 
別にそれを批判したり、嘆く必要はなくて、世の中はそんな風にできています。逆にいうと「99.9%」の他人と無難に仲良くするのは、そんなに難しいことではないんですよね。
 
旬のテーマについての同調の仕方は、テレビのコメンテーターやゲストの芸人・アイドルが繰り返し示してくれてますし、ニュース映像の隅っちょにある「ワイプ」で、表情や頷き方の模範解答まで教えてくれます。
 
お花見を例にとっても、ぼくは毎日お花見の名所スポットを通りがかっていますが、みんなスマホを構えて写真撮影や自撮りに余念がなく、ぼくみたいに上をぼーっと眺めて呆けてる「おバカなひと」はほとんど見かけません。「わーきれいーっ」と叫んでいる女性の声を振り返ると、目の前の桜の方でなく「スマホの撮影画像」の方を見ておられました。
 
映画「マトリックス」の世界ではないですが、みなさんスマホ画面やテレビの中の「仮想空間」に全てのモノゴトを収めて、ようやく「大丈夫! わたしは他人と同調できてる!」と安心するのかな。
 
理屈ではわかっていても、ぼく自身は「99.9%の他人」と「同調」することに、時間も手間もかけたくないかな〜。
 
「0.1%のお相手さん」と、「共感」できれば、多分人生はもっと楽しく、充実したものになると信じています。
 
ひとつの話題だけをとっても「同調」ではなく「共感」するのは難しいのだから、「気の合うお相手」を見つけたら、ひとつでも多くの「共感」を見つけたいですね〜💕💕