占領期日本の「カラー写真」が素晴らしい!

京都の「なつかし写真集」とか古写真展をたまに見かけますが、残念ながら「白黒写真」であることが多く、あまり見ないようにしています。

 

京都の景観は今も変わり続けていますので、昔の写真を見て往事を思い出すこと自体は価値があるのですが、写真を見慣れてしまうと、自分のナマの記憶がせっかく「色つき」だったのが、白黒写真によって上書きされてしまうのです。

 

椎名林檎の歌の中に

♪だって写真になっちゃえば、あたしが古くなるじゃない♪(2000年リリース『ギブス』より)

というフレーズがありますが、そういうことなんですよ〜

 

そういう悩みを解消してくれたのが、京都文化博物館で展示されていた『戦後日本の「色」はアメリカにあった』展でした。占領期日本で、京都在住の米兵が個人的に撮った貴重な写真が満載でした。

 

最近になって、その展示が書籍化されたんで、さっそく購入しました。


f:id:micchi666:20230417130153j:image

 

ぼくの幼少期よりさらに四半世紀前の写真なんで、景観も当然違いますが、色つきの写真によって自分のメモリーが補完されて蘇ってくるカンジがいいですね。

ちょうどぼくが忘れかけてた色合いと「空気感」を再現しているカラー写真は、経年劣化で色褪せていた古写真を補正したものだそうです。


f:id:micchi666:20230417130123j:image

 

メディアでは、昭和期の写真であれば、カラーフィルムが普及してから何十年も経過してる時代の写真まで、わざわざモノクロにして掲載しているものを散見します。ぼくはそれを見る度にゲンナリしてしまいますね。それと対局のコンセプトである今回のカラー写真は、デジタル技術を正しい目的で使っている素晴らしい試みですね。


f:id:micchi666:20230417192010j:image

 

ぼくが生まれる前の見たことない景色なのに、なぜか「既視感」に満ちていました💕💕